デバイス比較

HEATX-3 vs Pulze: 3200mAh のダブル加熱と、57g の Pulze 3.0

VAPE SHOP JP 編集部2026-10-228 分で読めます

1週間、HEATX-3 をコートの片ポケットに、Pulze 3.0 をもう片ポケットに入れて出勤しました。2台はまったく違う方向で主張をしてきました。HEATX-3 は重く、長く、バッテリー续航には頑固です。Pulze は軽く、薄く、充電した直後から動きます。正直な結論は、端末をどう持ち歩くかで変わります。どのメーカーも「小さい加熱式たばこデバイス」と言いながら、実際には「携帯電話ほどの重さで、週末まで持つ」ものを渡してくる。

HEATX-3.0 加熱式タバコデバイス
HEATX-3.0 加熱式タバコデバイス

HNB の人気が一段と高まっている今、この現役の重さは無視できません。下の比較は公開された仕様と、1週間分の通勤実測をもとにしています。

携帯性という問いに2つの答えがある

Pulze 3.0 はライターの長さほどの棒状で、重さは 57g 前後です。ポケットに放り込むと、HEATX-3 では出せない存在感の薄さがあります。HEATX-3 は 35 × 22 × 98mm、100g。この 100g という数字は、指で触った瞬間に分かります。電車でコートのポケットに手を入れたとき、先に当たるのはいつも HEATX-3 でした。HEATX-3 は大きさを代償に持続力を買っています。

加熱区画が2つ、セルは 3200mAh。Pulze 3.0 は 1850mAh という小さめのセルと、内側から外へ熱を伝える構造のセラミック製加熱棒1本で軽さを買っています。Imperial Brands は前モデルの Pulze 2.0 も売っていて、それが約 52g、約 124 × 23 × 16mm。つまり 3.0 のほうがわずかに大きい、というのが実情です。

数字を並べてみる

メーカーが公開している仕様は次のとおりです。

仕様HEATX-3Pulze 3.0
バッテリー容量3200 mAh1850 mAh
1回の充電あたりの加熱サイクル約30回(実測で30回と28回)25+
充電時間約2時間(USB Type-C)約85分
重量100 g約57 g
サイズ98 mm(35 × 22 × 98 mm)約126 mm(126 × 23 × 16 mm)
加熱方式GEN3.0 ダブル加熱区画セラミック棒、内側から外へ
予熱メーカー非記載約20秒
モード4段階:SOFT / MILD / NORMAL / BOOST2段階:Intense / Mild

使う側の項目はこうです。

項目HEATX-3Pulze 3.0
1回の使用時間1本あたり320秒5分、パフ数の上限なし
スタック標準のタバコシードiD と iSENZIA(茶ベース)
バッテリー残量の表示画面に残量・パフ数・モード5区間の直線状 LED

なお HEATX-3 のセルは 3200 mAh の Li-ion 電池で、制造商は Millennium Plus です。同社に関する FTO の情報では、特許許諾が EU / UK / JP / US / KR をカバーするとされています。公開されている本体仕様は上の表のとおりです。同じ加熱式たばこでも寸法はまちまちです。メーカー公開データによると、IQOS ILUMA は 74 g、Glo Pro は 98 g、Ploom の小型モデルは約 37 g で、HEATX-3 の 100 g はやや重めの部類です。

バッテリー续航:ここで HEATX-3 が前に出る

セルの容量差は、この2台で最大の技術的な違いです。3200 mAh に対して 1850 mAh、比率で言えば1.7倍に近くなります。これはサイクル数にちゃんと出ていて、1回の充電で HEATX-3 は約30回の加熱サイクル、Pulze 3.0 は 25+ 回です。劇的な差ではありません。実質5本ぶんの差で、1日8〜12本の習慣なら、日曜の夜に充電するか水曜の昼に充電するかの差です。

コンセントが確約できない数日の遠出では、ことの重みは増えます。充電時間は逆向きに動きます。空から2時間は、Pulze 3.0 の約85分と比べて長めです。寝ている間に充電するなら、この差を意識することはありません。お湯を沸かしている間にちょっと足す、という使い方なら 85分のほうが 120 より快適です。Pulze 3.0 の残量表示は5区間の直線状 LED です。

HEATX-3 は小さな非タッチスクリーン画面に残量・パフ数・現在の温度モードが出ます。ボディはマットな4色で、黒・紫・緑・銀。スタックを挿せば自動で加熱が始まり、長押しでいつでも止められます。

加熱と操作:4モードとダブル加熱 vs 2モード

HEATX-3 は GEN3.0 ハイブリッド加熱システムを採用していて、加熱エリアが2つあります。スタックの下の底部加熱区画と、スタックの周囲を包み込む加熱区画です。メーカーが説明している効果としては、タバコ全体により均等な熱が伝わるため、スタックが後半に細くなっても味が薄くなりにくいということ。Pulze 3.0 は内側から外へ熱を伝えるセラミック製加熱棒を内蔵し、約20秒で予熱します。

計器を使って分析しているわけじゃないので、どちらがより多くニコチンを抽出しやすいかは断言しません。ただ実際に両方を使った印象として、Pulze は20秒の待ち時間をほとんど感じないレベルに到達します。HEATX-3 はもう少し時間がかかりますが、そのあとは温度を安定して保ちます。操作性の差はもっと明確です。HEATX-3 には SOFT、MILD、NORMAL、BOOST という4つの名前があり、二度押しで切り替えられ、画面に今のモードが常に表示されます。

Pulze 3.0 には Intense と Mild の2つしかなく、公開されている温度スライダーもありません。2つは少ないけれど、選び方が単純なので、1日で考える必要はなくなりました。Pulze 3.0 の5分はパフ数の上限が固定されていないので、強制終了のない方がよい。相比して HEATX-3 は1本あたり320秒、つまり約5分20秒の稼働時間があり、長押しで加熱を早めに止められます。

「HEATX-3 は途中で切れる」と言われるのは逆で、完全に別の話。本当の違いは、Pulze のほうにパフ数の上限がないという点です。

スタックとエコシステム:実際に刺さるポイント

HEATX-3 は標準のタバコシードを使います。特定メーカーの消耗品に縛られていない、というのが多くのユーザーにとっては要点で、その日に手に入るものを買えばいい。Pulze 3.0 は Imperial Brands の iD と iSENZIA に対応します。茶ベースでタバコを含まないニコチン入りスタックも含まれます。そのエコシステムにコミットすれば、マルチブランド端末では出せない一貫性が得られます。

ただしクローズドなシステムなので、供給は Imperial の小売とオンラインの販路に依存します。Pulze のレビューとして見れば、このクローズドな点は魅力ですが、2台を比較するなら、ここが分岐点になります。

両者それぞれの正直な弱点

HEATX-3 は Pulze 3.0 より重く、短い。100 g 対 約57 g は大きな差で、98 mm 対 約126 mm つまり HEATX-3 はズボンのポケットでは低く収まり、Pulze のほうがより背が高く立ちます。薄い前ポケットでは体積が嵩張って扱いにくく、一日中持ち歩くには快適さに難があります。アプリも Bluetooth もファームウェア更新もありません。

スマホで利用状況を見たい人には、物足りない端末です。Pulze 側の正直な弱点は、1850 mAh のセル、約85分の充電サイクル、温度モードが2つだけ、そして閉鎖的なスタックのエコシステムです。Pulze 2.0 は約 52 g、約 124 × 23 × 16 mm で、3台の中で最も軽くなります。軽さを最優先にするならこちらです。

旅行と通勤ならどちらを選ぶか

1日のなかに電車、飛行機、歩く道、すでに満杯のポケットが含まれるなら、Pulze 3.0 のほうが無理なく使えます。57 g なら気になっていることすら忘れられる重さです。予熱は20秒程度、充電は85分なので休憩ひとつに収まります。バッテリー持続と味の安定を最優先するなら、HEATX-3 に軍配が上がります。3200 mAh と1回の充電で約30サイクルは、充電という所作を減らします。

4段階の温度モードは、ありなし二者択一ではなく、実際の調整の自由が確保できます。

最終判断

HEATX-3 vs Pulze という問いは、結局どちらの妥協を受け入れるかです。HEATX-3 は 3200 mAh のセル、1回の充電で約30サイクル、そしてスタックの最後まで味を安定させるダブル加熱と引き換えに、100 g と 98 mm を受け入れることを求めます。Pulze 3.0 は 57 g というどこにでも入るボディと引き換えに、小さなバッテリー、25+ サイクル、2つのモード、クローズドなエコシステムを受け入れることを求めます。

移動が多い人、通勤が多い人なら、重量だけで見て Pulze 3.0 を推します。毎晩充電する習慣があり、スタックのブランドを切り替えるのが嫌いな人なら、HEATX-3 のほうが長く使えます。

健康、法、購入先

ここでの記述は医療上の助言ではありません。加熱式たばこは安全ではありません。燃焼を避けている分、煙に含まれるいくつかの有害物質への曝露は下がりますが、ニコチンを含み、依存性を持ちます。リスクのない加熱式たばこは存在しません。すでにタバコやニコチンを使っていない人に、始める理由はありません。お住まいの地域の年齢制限と税法制にしたがって利用し、正規の販売元から購入してください。

偽品のスタックがこのカテゴリでは依然として実在する問題です。ここで掲載した Pulze 3.0 と Pulze 2.0 の数値は Imperial Brands の公開資料、HEATX-3 の数値は製造元の公開データに基づいています。